流産の医学~テンダーラビングケアの大切さ~
昨年4月~5月にかけて流産し、同じ季節がめぐって来てあれこれ思い出すのでした。
ずーーっと流産したこと引きずっている。仕事の異動先も地獄で拗ねた気持ちの日々。
どうにか気持ちを切り替えて前を向きたい。と思っているところで出会ったこの本。
自身も胎児の父親として何度も妻との流産を経験したライターのジョン・コーエンさんの翻訳本です。
15年くらい前の本だけど古いな、と思う記載はあまりなかった。
体外受精等はとんでもなく進歩しているけど流産については本が出た当時とそんなにわかっていることが変わっていないように感じる。
・妊娠の起こりや流産の原因
・流産を防ぐ手立てとして行なわれている治療の検証
・米国の流産防止薬の薬害、公害と流産の因果関係
・臨床医や流産した夫婦へのインタビュー・著者とのやり取り等
本は大変分厚く内容も多岐にわたります。
序盤で著者の妻が流産してしばらく経ったある日に泣いていて、理由を聞いたら「流産した子の出産予定日だった」と言われ、自分と妻の流産に対する悲しみの度合いの違いに衝撃を受ける場面があります。妻の気持ちすごくわかるな~と泣いてしまった。
私も流産した子の予定日近辺に友達が出産したことがインスタにあがってて辛かったから。
驚いたのは不育症治療として知られているアスピリン投与・ヘパリン注射や夫のリンパ球注射といった方法に有効性があるとはいえないという研究結果が出ていること。
私も全然着床しないし流産するから不育症なのかなとかぼやぼや考えてて、上記のような処置をすれば妊娠するんだろうかとか思っていたけどハッとしたような。
医療の現場ではそういった治療をすることで妊娠に繋がっている現実もあるようですが。
本書で流産後に妊娠~出産するに大切なものは「テンダーラビングケア(TLC…心のこもった医療ケア)」と書いてあります。
テンダーラビングケアの有無で流産後にまた流産する場合と出産までこぎつける場合に大きな差が出るという研究結果があるそうで。
上記のような治療をする医師からも、患者はテンダーラビングケアを受けている、とも。治療法というよりTLCで妊娠しているのかもしれませんね。
自分は2回流産した頃はてんで受けてなかったな。と思った。
↑前回の記事で書いたこまえクリニックの放生先生はTLCの面からも妊娠に導いていると感じています。毎日のようにメルマガやノートを更新し多くの方を励ましています。
とはいえ私は先生にしばらく慣れず、、以下ブログを読んだ時、自分が書いた記事かと思いました笑 個人的には先生の看護師さんとの接し方が気になるけどこの記事のコメント欄に寄せている方のとおり淡々とした方だと捉えればいいのかな。と考え直して引き続き通ってます。
本の終盤では自然の「中絶」が作用せず、深刻な身体の奇形を持っ胎児や生まれてすぐ亡くなった赤ちゃんの事例が載っていた。
自分の子供が五体満足で生まれたことの奇跡を感じずにはいられなかった。
流産してからずっと感じていたモヤモヤした気持ちが本の様々なエピソードや事例を通して共感したり、繰返し起こってしまった流産のインタビューに胸を痛めたり、、本を読むうちに癒されたような気がした。本からTLCを受けたのかな。
流産した方には読んでみてほしいなと思う一冊でした。
仕事も永らく辛かったけど気分が晴れてきて、席替えしたりで毎日接する面々が少し変わったら大分楽になった。
卑屈な気持ちで出勤するのも飽きたし小さい楽しみをみつけてとりあえず続けてる。
そのうちまた妊娠して産休育休取って子供と一緒にいる時間長くなるとよいのだけど。
まあ、気張らずに行きます。